福岡県は本年1月11日、北九州市小倉北区の販売業者を「薬事法違反」で小倉北警察署に告発しました。これを受け、福岡県警は昨日(1/26)、「薬事法違反(指定薬物の製造などの禁止)」の疑いで、小倉北区のハーブ販売店『カオサンロード』系列2店舗を家宅捜索しました。
事の発端は、昨年、県薬務課に「この店の商品を使用した数人が意識混濁となり、病院に搬送された」という情報提供があり、これを受け、同年11月、県が同店舗の抜き打ち調査を実施。その際、厚労省が製造や販売を禁止している「指定薬物」を試供品として渡したことから、違反が発覚しました。
県警は、2店舗から乾燥植物片や粉末、紙巻きタバコなど数百点を押収。これらに指定薬物が含まれていないかを鑑定するほか、脱法ハーブの製造や販売、入手ルートの解明にあたるとしています。
「違法ドラッグ」とは、麻薬等と類似の物質で、多幸感や快感等を高め、幻覚作用、催眠作用を得ることを目的として販売される製品の総称です。「合法ドラッグ」として販売されていることもありますが、強い急性の精神・身体毒性をもつ薬物もあり、使用した場合、含有成分による健康被害を生じるおそれがあります。
また、「指定薬物」とは、主に違法ドラッグに含まれている物質で、中枢神経への幻覚等の作用を有する可能性が高く、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生する恐れがあるため、厚生労働大臣が「薬事法」で指定しています。現在68物質が指定されており、これらは研究や医療等の用途を除き、製造、輸入、販売等が禁止されています。
今日、この「脱法ドラッグ」は全国的に問題となっています。アダルトショップや露店のほか、インターネットでも販売されており、値段も安価で容易に入手できるということから、若年層を中心に全国的に広がっています。こうした「脱法ドラッグ」は、麻薬・覚せい剤などに比べて「怖い」、「危険」というイメージが希薄なこともあって、若年層の乱用につながっていると指摘されています。
そして、「脱法ドラッグ」を使用しているうち、さらに強い刺激を求めて麻薬や覚せい剤を使い始めるようになり、「脱法ドラッグ」の使用は、違法薬物、麻薬・覚せい剤に手を染めるきっかけになりやすいことから「ゲートウェイドラッグ」ともいわれています。
全国的に蔓延の気配を見せている「違法・脱法ドラッグ」ですが、暴力団の新たな資金源とも言われており、抜本的な対策が望まれています。今回、福岡県警による捜査が行われていますが、福岡県だけでなく、九州・山口各県との連携をとりながら、広域的な対策も望みたいところです。

